サックス、トランペット、フルート・・・自分の相棒とも呼べる管楽器。お金が必要になったからって売っていいんですか?現役の質屋スタッフが「管楽器を高く質入れ質入れできるコツ」をこっそりご案内。ってそんなに大したものでもありませんが、ご参考までにどうぞ。

大切な楽器を売らない!!楽器でお金を借りれます。

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自分の感情を音で表現することができる楽器。
音楽に携わる者にとっては、とても大切な存在です。

でも楽器は非常に高いのも事実、そう簡単に買うことはできません。
お金は必要だけど売ってしまったら最後、できたら売りたくないなぁ。
そんな時は質預かり(質入れ)が最適!

ここでは管楽器でどれくらい借りれるのか、高く質入れするポイントをご案内いたします。

管楽器は「相棒」。

多くのミュージシャンにとっては、楽器は非常に大切なもの。
10年20年と使うことも多く、まさに「相棒」といえる存在です。
なぜ、そんなに長く使うのでしょう。

演奏家として道具を大切にする精神はもちろんですが、そのほかにも非常に高価なこと、そして個体ごとの差があることも原因として考えられます。

管楽器が高いワケ。

管楽器製造の様子

管楽器は繊細なもの。機械で作るとバリが出たりするので、最終的には人間の手が必要になります。

中国や東南アジアで作られている入門モデルは数万円のレベルですが、グレードアップすると数十万円になります。素材やハンドメイドにこだわると数百万円クラスになることも珍しくありません。

アンティークと呼ばれる楽器になると高いのはなんとなく分かると思いますが、現行モデルでも非常に高いです。

管楽器が高い理由、それは製造工程にあります。

製造工程の最初に行われるのがコンセプト決めです。
オーケストラで演奏するために使うのか、ジャズでソロを張るために使うのか、シーンを明確にしていきます。マーケティングの分野とも言えますが、メーカーの特色を決める大切な段階です。
これにより音色や価格が決定され、同時に販売戦略も決定されます。

コンセプトが決まったら、次は技術的な設計です。
コンセプトを実現できるよう、音響工学に基づいた数値計算、実際に使用しているプレイヤーや監修者からの意見、職人の感覚も交えながら、微妙な形状や素材を決めていきます。

次にその設計図を元に手作業で(もちろん機械も使います)パーツを製作していきます。
時代とともに自動化されている工程も多くありますが、やはり人の手が多く関わります。
高級なハンドメイドモデルともなると、職人が経験をフルに生かして最後まで一人で作り上げるなど、膨大な技術力と時間がかかります。どんなに機械化されても、最終的には経験を積んだ職人の腕にはかなわないのです。
言われてみれば、一枚の金属板(木の塊)があんなに均一に美しくなるなんて驚きしかありません。

楽器が形になると塗装や仕上げの工程に移り、彫刻など見た目を美しくする処理が行われます。
最後に試奏が行われ、音程や音色、息漏れがないかなどのチェックが行われます。

このように楽器製造には多くの工程があり、多くの専門職人が関わります。
人件費や材料費はもちろん、製造機械や道具の維持費が必要です。広告費や会社を維持するための費用も必要です。さらにニューヨークフィルの○○と共同開発、ともなれば監修費なども必要になります。

楽器はもともとニーズが少ないものです。
管楽器はパートに分かれているため、マイナーな楽器になればなるほど利益を上げるためにどうしても割高になってしまいます。

楽器には個体差という相性がある!

様々な管楽器

楽器はモデルが同じでも個体差があります。いわゆる自分にとっての「アタリ」「ハズレ」です。

楽器は時計やブランド品と違って、五感に直接訴えるものです。
どれだけ量産化したとしても、ベテランの職人が魂を込めて作り上げたとしても、絶対に「個体差」が生まれてしまいます。

パーツの微妙な角度の差、パーツを組む時のハンダ量や金属の厚みの差による吹奏感の差。それらが最終的には音程や音質に影響してきます。
いわゆる「アタリ」「ハズレ」というやつです。

また、楽器は演奏すればするほど「よく鳴る(響く)」と言われています。音の振動が素材を変質させるのでしょうか。つまり、楽器は使えば使うほど「その人らしく」なるのです。

だから楽器は替えが効かないんです。

お金が足りない!?楽器でお金を借りる。

そんな相棒ともいえる楽器。
一時的にお金が足りないからと言って、売るのは寂しいものです。
この楽器デビューはあのステージだったなぁ、あのライブはよかったなぁ。そんな思いでも楽器に詰まっていると思います。

売ってしまったら最後、二度と取り戻すことはできません。(めっちゃ探したら見つかるかもしれませんが・・・)

そんな時に力になれるのが質屋です。
安心して下さい!売らなくてもいいんです!

お客様の相棒を大切にお預かりして、その価値のお金をお渡しする。お金ができたら相棒を迎えに来る。
ちょっとドライな言い方をすれば、楽器という品物を担保にお金を借りる。
こんなことができるお店は「質屋」だけです。

そもそも質屋・質入れ(質預かり)って何?

質入れとは「自分の大切な品物でお金を借りる」ということ。
質屋に自分の品物を預けて、その市場価値の範囲内でお金を借りることができます。預けた品物は倉庫(質蔵)できちんと保管され、お迎えを待ちます。もちろんお預かり中は手を触れたり他の方に見せたりすることはありませんので、ご安心ください。


期限は3ヵ月、その間に元金と質料を支払えば品物を取り戻すことができます。品物がいらない/品物を諦める、といった場合には元金と質料の支払い義務はありません。都合のいい時まで期限を延長することもできます。

質預かりでは品物を担保に預けますので、個人に対する審査や書類は必要なく、収入がなくても誰でも気軽に利用することができます。もちろん連絡や督促、取り立て、ブラックリストへの影響もありません。

「誰にも気兼ねなくお金を借りて、自分の都合で返済できる」
金融業とリサイクル店・買取専門店の双方のメリットを兼ね備えたお店、それが質屋なのです。

どのくらいの金額を借りれるの?

質入れで気になるのが「どのくらい借りれるの?」ではないでしょうか。
代表的な管楽器に絞って、質屋マルカの価格をご案内してみます。もちろん状態によって価格は上下いたしますので、参考程度にお考え下さい。(きれいな状態の中古、2019年3月現在の相場です)

サックスの相場

フランスのサックスメーカー、セルマーのアルトサックス、SuperAction80 シリーズ2 彫刻入り、ラッカーモデル

フランスのサックスメーカー、セルマーのアルトサックス、SuperAction80 シリーズ2 彫刻入り、ラッカーモデル。

管楽器の花形、サックス。
メジャーなところでは、ヤマハ(日本)、ヤナギサワ(日本)、セルマー(フランス)でしょうか。

アルトサックスを例にとると、ヤマハの入門モデルYAS-280だと25,000〜35,000円位、高級モデルのYAS-875ともなると100,000〜170,000円位。ヤナギサワの旧モデルの代表格A-992のラッカーでは150,000〜200,000円、その後継モデルにあたるA-WO20のラッカーでは160,000〜220,000円。サックスメーカーのトップクラスとも言われているセルマーでは、SA-80 IIの彫刻&ラッカーモデルで180,000〜250,000円が目安となります。

トランペットの相場

YAMAHAのトランペット、YTR-9445CH。

YAMAHAのトランペット、YTR-9445CH。

サックスとともにフロントを担うことが多いトランペット。
メジャーなところでは、ヤマハ(日本)、Vincent Bach(アメリカ)、Schilke(シルキー)でしょうか。

ヤマハの入門モデルYTR-3335だと20,000〜25,000円、高級モデルのYTR-8335ともなると60,000〜80,000円、さらに上位モデルのYTR-9335になると10万円を超えます。アメリカのBachの最もポピュラーな180ML37のラッカーでは70,000〜100,000円、トランペットメーカーとして名高いSchilkeのS23の銀メッキだと、120,000〜150,000円が目安となります。

フルートの相場

MATEKIのフルート、G10 RE 14K頭部管

MATEKIのフルート、G10 RE 14K頭部管。

メロディを奏でることが多いフルート。
素材バリエーションが高く、一千万円を超えるモデルも存在しますが、一般的な素材に絞ってご案内いたします。
メジャーなところでは、ヤマハ(日本)、パール(日本)、サンキョウ(日本)、ムラマツ(日本)でしょうか。

ヤマハの入門モデルYFL-312だと30,000〜40,000円、総銀製の高級モデルYFL-717だと130,000〜160,000円でしょう。同じく入門モデルから高級機まで幅広く手掛けるパールの入門モデルPresto PF-505Eだと15,000〜20,000円、総銀製の高級モデルCantabile F-CD925の場合は90,000〜120,000円。ハンドメイドで有名なサンキョウのEtudeのC管では40,000〜55,000円、総銀製のアーティスト C管では110,000〜140,000円。日本で最初にフルートを作ったことで知られるムラマツでは、洋銀+925のGXモデルで100,000〜160,000円、総銀製のソルダードモデルSRでは250,000円以上、そこに金製の頭部管が加わるとさらにお値段もアップいたします。

査定額アップ!お持ちいただく前に。

日々のメンテナンスが大切

楽器のメンテナンスイメージ

道具を大切にしない人はいい演奏はできません!(推測)

楽器は金属製、木製がほとんど。
湿気や油分などの汚れに弱く、ずっとさらされていると変色や錆、ひどい場合には腐食してしまいます。
こうなると楽器としては致命的、パーツを分解して磨きなおすオーバーホールが必要になってしまいます。もちろんかなりの料金が必要になります。

そのためには、演奏後には必ずメンテナンスを行うこと。
水分をふき取りグリスを注入する。
演奏家としては至極当然のことですが、この当たり前のことが非常に重要なんです。

保管状況に気を付けて。

押し入れや屋外倉庫は湿気がたくさん。

押し入れや屋外倉庫は湿気がたくさん。・・・一刻も早く救出を!

使わなくなったから、とりあえず倉庫にしまっておこう・・・。
そして10年の月日が経ち・・・。

久々に楽器を見ると、全体がくすんだ様子になって、ところどころサビが。

それは保管場所が悪かったから。
どんな製品でもそうですが、高級品を補完する場合は「湿気の少ない冷暗所」が必須。
押し入れの下段、北向きの部屋、屋外の倉庫。
こんなところに長年置いておくと、いいものも悪くなってしまいます。

お持ちいただく前にもう一度掃除を。

我々はお客様がお持ちいただいた楽器を査定し、質入れ・買取価格を算出いたします。査定にかけられる時間は、1点につきおおよそ10分程度。その間に、型番、商品の状態、市場相場などを算出しなければなりません。実は結構忙しいんです(笑)

そんな時に汚れがこびりついていたら・・・それがマイナスポイントとなり、査定額が下がってしまうこともございます。

お持ちいただく前に簡単でいいので、「綿棒などで細部のゴミやホコリをとる」「ケース内側の汚れを取る」「全体をきれいにする」をしてみてください。
商品がよみがえって、思わぬ査定アップにつながることも!!

付属品はすべてお持ちください。

保証書には、購入年月日とモデルが記されており、査定の一助となります。また、ハードケースは、楽器をより確実に保管するために必要なものです。
こういった理由から、楽器についている付属品はすべてお持ちください。(購入時についていた付属品です。メンテナンスのために追加で購入されたものは査定には含まれません)

査定額を知りたい!そんな時は。

「質入れの前にいくら借りれるか、おおよその査定額が知りたい!」

そんな場合は、質屋マルカまで気軽にお電話ください。
その際に、メーカーとモデル名は必ず必要となりますので、保証書などでご確認下さいませ。また、お電話ではある程度のご使用の状態もお伺いさせて頂きます。

ぜひ、お気軽にお問い合わせくださいませ。

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