質屋が査定する時ってどんな道具を使ってるんだろう・・・そんな素朴な疑問にお答えするべく、宝石鑑定資格を持つ質屋マルカで実際に使用している道具をご紹介したいと思います。ちょっと年季が入っているのはご愛嬌・・・でもちゃんと測れますよ!ってそんな大したものではありませんが・・・
質屋が査定する時ってどんな道具を使ってるんだろう・・・
そんな素朴な疑問にお答えするべく、宝石鑑定資格を持つ質屋マルカで実際に使用している道具をご紹介したいと思います。ちょっと年季が入っているのはご愛嬌・・・でもちゃんと測れますよ!
ってそんな大したものではありませんが・・・
われわれ質屋は、お客様がお持ちいただいたお品物を短時間で査定しなければなりません。
膨大な知識が必要なのはもちろんですが、それをサポートする機材を使いこなすことが重要です。
特にダイヤモンドや宝石は一般的に10倍以上に品質を確認することが基準とされており、その品質によって価値は雲泥の差があります。また、天然石と合成石、宝石の種類を間違えると、価値が大きく違ってくることもあり、それは自店のみならずお客様の利益の減少にもつながります。そのため、肉眼や感覚だけではなく、科学的な根拠となる機材も必要となります。
また、質屋マルカでは楽器なども多く扱っているため、それらの動作確認機材も多くそろえています。
【10倍ルーペ】
我々質屋の最も基本となる道具です。
10倍に拡大できるルーペでダイヤモンド、宝石、貴金属はもとより、時計やバッグなどにも使い、品質や本物/偽物を見分けます。
【ペンライト】
補助機材ですがとても重要。
バッグの内側の状態を確認したり、カメラのセンサ、レンズのカビや汚れ/ホコリ、楽器の塗装状態やキズや凹みなどを確認するために頻繁に使います。
【ピンセット】
細かな物や宝石を扱う際に使用します。
特にダイヤモンドのルースは手で触ると汚れてしまうため、ピンセットを使って取り扱います。対象物に応じて、様々な素材・太さのものを使用します。
【電動歯ブラシ】
もちろん、品物のクリーニング用ですよ。
お持ちいただいたダイヤモンドや宝石、時計などの汚れを落とす際に重宝します。電動なので枠の内側の細かな汚れも落とすことができて重宝します。
【カラット重量計】
小数点3桁まで計測できる重量計です。
ダイヤモンドや宝石のカラット数までも計測できる精密さを持ちます。比重計測のためのパーツを取り付けており、刻印が不明な貴金属の鑑別にも役立ちます。
【相場データ】
国内外の多くの業者間取引のデータ集。
独自にデータを収集しデータベースを構築、月に4〜5回の頻度でデータ更新を行います。グラフ化することで視覚的にも見やすくなり、相場変動を見逃しません。
【サイズゲージ】
様々なサイズを測るゲージです。
ラウンドブリリアントカットのダイヤモンドのサイズを測るゲージ、パールのサイズを測るゲージ、。
【超音波洗浄機】
超音波の力でクリーニングする洗浄機です。
ダイヤモンドや宝石の隙間の汚れを落としてくれます。特に高品質ダイヤモンドは汚れていると正しい品質判定が行えないため、必要に応じて超音波洗浄を行います。
【光学顕微鏡】
最大40倍までの拡大率を備えた顕微鏡です。
宝石鑑別用の視野照明という特殊な照明を備えており、宝石の品質に影響を与えるインクルージョンの観察や合成石との鑑別に使用します。
【宝石用ペンライト】
宝石用を観察するためのペンライトです。
昼光色ではスター効果やキャッツアイ効果、電球色ではアレキサンドライトなどのカラーチェンジ効果などを観察できます。
【紫外線ペンライト】
長波紫外線を出力するペンライト。
卓上紫外線ボックスのハンディ版です。宝石鑑別の他、ダイヤモンドの蛍光性、バッグなどの鑑別、保証書の鑑別などにも使用可能です。
【スポット光源】
ペンライトの何十倍の強さの特殊光源です。
パールの核の観察や、顕微鏡を使う際の補助ライトなどに使用します。フラックス法の合成宝石に見られるプラチナインクルージョンも見つけやすくなります。
【昼光色ライトボックス】
ダイヤモンドのカラーを判断する際の専用機材。
昼光色という真昼の太陽の光源を備え、ダイヤモンドの品質の一つである「カラー」を判断する際の助けとなります。ブラックライト(紫外線)光源も備えています。
【カラーマスターストーン】
ダイヤモンドのカラーを判断する際の基準石です。
ダイヤモンドの鑑定の一つ、『カラー』の判断に使用する基準となる本物のダイヤモンドです。D〜昼光色ライトボックスと共に使用します。
【紫外線ボックス】
短波/長波の両方を備えた紫外線ボックス。
長波紫外線では、ダイヤモンドの蛍光性、天然ルビーと類似石、合成エメラルドなどの鑑別に役立ちます。短波紫外線は、合成スピネルなどの鑑別に役立ちます。
【GIA iD100】
最新の合成ダイヤモンドの判別機です。
GIAが開発した機械で最新の天然/合成ダイヤモンドの区別はもちろん、ダイヤモンド以外の宝石も一瞬で鑑別できるできる優れもの、非常に高価な機材です。
【屈折計】
宝石の屈折率を計測する機材です。
宝石の光の屈折率を計測することで、外観が同じ宝石(例:ブルートパーズとアクアマリンなど)を科学的に鑑別することができます。
【分光器】
宝石のスペクトルを調べる機材です。
あまり使用しませんが、宝石の原因となる元素スペクトルを分析することがで、外観が同じ宝石(例:天然ヒスイと染色ヒスイなど)を鑑別することができます。
【試金石】
金などを削って観察するための固い石です。
刻印のない金の指輪やネックレスをお持ちいただいた際に、表面をわずかに削って金の含有率を推測できます。真ちゅう、銅などは一発で見破ることができます。
【二色鏡】
宝石の多色性を検査する機材です。
多色性を検査することで、サファイヤ/タンザナイト/アイオライトの鑑別、トルマリンと類似石の鑑別、アレキサンドライトと類似石の鑑別に役立ちます。
【チェルシーフィルター】
特殊なフィルムを装着した観察器具です。
このフィルターを通して宝石を見れば、コバルトやクロムによる染色を判断できる他、エメラルドの産地(コロンビア産)を調べる一助となります。
【ハンディ分光器】
持ち運びできるサイズの分光器です。
分光器と同じ検査をおこなうことができますが、慣れないと非常に見づらいという欠点があります。主に天然ヒスイと染色ヒスイの鑑別に使用します。
【20倍ルーペ】
10倍ルーペのさらに倍に拡大できるルーペです。
と書けば聞こえはいいですが、あまりに拡大しすぎて端が歪んだり(収差)、ピントが合いづらく目が痛くなるため、滅多に使いません。
【GIA鑑定・鑑別マニュアル】
ものすごく分厚いマニュアルです。
ダイヤモンドの鑑定、宝石の鑑別について相当詳しく情報が掲載されています。GIA(米国宝石学会)が作成し、一般には市販されていない専門書です。
【動作確認/レンズ用】
レンズの動作確認用にキヤノン、ニコンのカメラを用意しています。
【動作確認/アップル製品用】
テスト用のiPhone、各種充電器、SIMカードを取り出すためのピンなど。
【動作確認/楽器用】
エフェクターなどDTM機材の動作確認に使用する機材。PRS SEのCustom24、簡易音響機材など。
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