エメラルド、グリーントルマリン、デマンドイドガーネット、ペリドット、ヒスイ、緑色(グリーン)が美しい宝石。実際にジュエリーに使われることが多い宝石の特徴と価値を、米国宝石学協会の宝石鑑別資格(G.I.A. G.G.)の資格を持つ現役質屋が買取・質預かり現場での観点で解説いたします!て、そんな大したものではありませんが、参考までにどうぞ!

緑色/グリーンが美しい宝石たち!宝石鑑定士が解説!

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エメラルド、グリーントルマリン、デマンドイドガーネット、ペリドット、ヒスイ、緑色(グリーン)が美しい宝石。
実際にジュエリーに使われることが多い宝石の特徴と価値を、米国宝石学協会の宝石鑑別資格(G.I.A. G.G.)の資格を持つ現役質屋が買取・質預かり現場での観点で解説いたします!

て、そんな大したものではありませんが、参考までにどうぞ!

宝石は地球が生み出す天然の贈り物です。単純に緑といっても、青みがかった緑から黄緑色まで様々。そこに明度や彩度、濃さ、輝きなどが加わり実に多彩な表情で我々を楽しませてくれますが、一つとして同じものはございません。

本ページに掲載の宝石・ジュエリーは、実際に大阪・豊中の質屋マルカで買取・質預かりしたお品物です。必ずしもこの色合いが“正解”というものではございませんので、読み物として、参考程度に楽しんでいただければ幸いです。

緑色(グリーン)が美しい宝石

エメラルド

エメラルドのリング
エメラルドのリング
エメラルドのネックレス
カボションエメラルドのリング

エメラルドは、グリーンを代表する宝石です。

世界4大宝石にも数えられ、5月の誕生石として非常に有名です。
エメラルドグリーンという色名にもなっていることから、その名を知らない人はいないのではないでしょうか。
かの絶世の美女とうたわれたクレオパトラが愛した宝石としても有名で、黄緑色〜青緑まで濃淡様々な色合いのものがございますが、深いグリーンでありながら透明度が、高く光をきちんと反射するものが良いエメラルドとされています。

コロンビアをはじめ、ブラジル、ザンビア、ジンバブエなど様々な地方で産出され、それぞれに色合いや性質が異なります。その中でもコロンビアのムゾー鉱山のエメラルドは最高品質とされ、非常に高価な価格で取引さ荒れています。

エメラルドはもともとクラックが非常に多い宝石のため、そのクラックを目立たなくするために無色のオイルを含侵することが通常です。しかし稀にオイルをわずかに含侵しただけ、またはオイルを全く含侵していないのに非常に美しいものもあり、そういったエメラルドは他のエメラルドの数倍〜数十倍の価格で取引されています。

クラックが多いため、非常にもろく耐久性に欠ける宝石でもありますので、取り扱いには注意が必要です。

  • モース硬度:7
  • 屈折率:1.577-1.583(+-0.017)
  • 比重:2.72(+0.18/-0.05)

グリーングロシュラーガーネット/サボライト・ツァボライト

グリーングロシュラーガーネットのリング

グリーングロシュラーガーネットは、エメラルドと同様にグリーンを代表する宝石です。

ガーネットといえば赤色が有名ですが、実はグリーンのガーネットも多く市場に出回っています。
ツァボライト(サボライト)という別名を持ち、エメラルドよりも鮮やかでクリアなものが多いため、メイン石としてはもちろん、ジュエリーのグリーンのアクセントとして使われることが多い宝石です。黄緑〜濃いグリーンまでの色相を持ち、濃いグリーンで輝きが強いものが価値が高いとされていますが、エメラルドの価値には遠く及びません。

エメラルドとは同じグリーンですが、やや黄色みを持つ印象もあり、またエメラルドには適さないラウンドカットになることもあることから鑑別は容易です。

  • モース硬度:6.5-7.5
  • 屈折率:1.740(+0.020/-0.010)
  • 比重:3.61(+0.12/-0.04)

デマントイドガーネット

デマントイドガーネットのリング

デマントイドガーネットは、ガーネットの中で最も価値が高いと言われている宝石です。

グリーンガーネットの一種ですが、グリーングロシュラーガーネットとは異なる、黄緑色〜淡いグリーンの色を持ちます。
ダイヤモンドに似ているという意味を持つ「デマントイド」の名の通り、屈折率が非常に高く、緑色の中に虹色の光の分散を見ることができます。非常に珍しく美し宝石ですが、大粒の石が少なく、希少石のため市場に出回ることが少ない宝石です。

主にロシアのウラル山脈で産出されるものが良質とされ、稀に宝石内部にホーステールと呼ばれる馬のしっぽのような流れるようなインクルージョンを持つものがあります。ホーステールを持つデマントイドガーネットは特に価値が高いとされていますが、ウラル鉱山が閉鎖されてしまったため価値がさらに上昇することが見込まれています。

  • モース硬度:6.5-7.5
  • 屈折率:OTL
  • 比重:3.84(+-0.03)

グリーントルマリン

グリーントルマリンのリング

トルマリンは、10月の誕生石として知られる宝石です。

日本では電気石として知られ、熱を帯びると電荷を帯びる性質があります。
そんなトルマリンのカラーは定まっておらず、含まれる微量元素の影響で赤〜青、水色、緑、黄色など様々な色を呈します。

その中でグリーンが強く感じられるものはグリーントルマリンと呼ばれています。レッドトルマリンやピンクトルマリンと同じトルマリンですが、グリーントルマリンはインクルージョンが少なく内部が透き通ったものが多いのが特徴です。

他のグリーン色の宝石に比べると比較的大きなものが多く、やや暗めな雰囲気もあり、トルマリン独特の多色性も確認できるため、比較的容易に他の宝石と区別できます。

  • モース硬度:7-7.5
  • 屈折率:1.624-1.644(+0.011/-0.009)
  • 比重:3.06(+0.20/-0.06)

ペリドット

ペリドットのリング

ペリドットは鮮やかな黄緑〜淡いグリーン〜オリーブグリンの宝石です。

8月の誕生石として知られ、夜の明かりの下でも美しく輝いて見えることから「夜のエメラルド」と言われています。
他のグリーンの宝石に比べて大きな結晶でも明るく、さわやかでフレッシュな印象がある宝石です。

また複屈折という性質を持ち、宝石表面から裏側を覗いた際に向こう側の稜線が2重に見えるというダブリングという現象が観察できるため、鑑別は容易です。

非常にレアですが、ペリドットは隕石の中からも見つかることがあります。隕石から産出されたペリドットはパラサイトペリドットという名で通常のペリドットとは区別され、スーパー希少石として取引されています。

  • モース硬度:6.5-7
  • 屈折率:1.654-1.690(+-0.020)
  • 比重:3.34(+-0.04/-0.07)

スフェーン

スフェーンのリング

スフェーンは、グリーンの内部で虹色がきらめきが特徴的な宝石です。

ダイヤモンドよりも高い分散を持つため、ファイヤと呼ばれる虹色のきらめきを楽しむことができる妖艶な宝石です。虹色の輝きといえばオパールを思い出しますが、オパールよりもギラギラとした印象でしょうか。
また、ペリドットやジルコンと同じ複屈折という性質を持つため、ダブリングを観察できるほか、トルマリンやタンザナイトのような多色性といった性質も持ち合わせています。まさに色の魔術師と言った表現がぴったり。

高度が低いため小さい宝石は少なく、また小さい宝石ではスフェーンの特徴であるファイヤを楽しむことができない事から、大粒な石が多い印象です。

レアな宝石ではございませんが、やはり特殊な部類に入る宝石ですので、スフェーンお持ちの方は宝石好きで間違いないでしょう。

  • モース硬度:5-5.5
  • 屈折率:OTL
  • 比重:3.52(+-0.02)

翡翠・ひすい

ひすいのリング
ひすいのリング

翡翠は、5月の誕生石としても知られるグリーンの宝石です。

ジェイド、硬玉などと言われ、中国や台湾、中南米など様々な地域で古代より珍重されてきた宝石です。
半球状のカボションカットとされることが多く、ジュエリーはもちろん、割れや欠けに非常に強い靭性を持つため、古くより置物やブレスレットなどにも加工されてきました。

そんな翡翠の評価ポイントは、なんといっても色と透明度です。
ムラがなく濃く鮮やかなグリーンにも関わらずとろけるような透明感が感じられる(半透明)翡翠は、ろうかんと呼ばれています。吸い込まれるような鮮やかで優しい色合いはまるで飴玉のよう。そういった翡翠はびっくりするくらい高い価格で取引されています。
逆に透明感が感じられない翡翠はどれだけ色が良くてもそれほど高い価値とはなりません。

一方で、そのような翡翠に近づけるために人工的に染料を滲み込ませた翡翠も多く存在します。
我々から見ると不自然な色合いをしていることが多く、そういった翡翠には価値はございません。

  • モース硬度:6.5-7
  • 屈折率:1.666-1.680(+-0.008)
  • 比重:3.34(+0.06/-0.09)

ネフライト

ネフライトのペンダント

ネフライトは、軟石と呼ばれるグリーンの宝石です。
外観が翡翠と似ているため、翡翠は硬玉、ネフライトは軟玉と言い、兄弟石のように扱われてきました。

しかし実は全く別の鉱物ということが分かっており、ネフライトの外観は翡翠の美しさに遠く及びません。
そのため、最近はジュエリーとして使用されることはあまりなく、「知恵」と「安らぎ」の象徴としてパワーストーンとして使用されることが多いようです。

そのため、買取・質預かりの現場では、お値段を見込みにくい宝石です。

  • モース硬度:6-6.5
  • 屈折率:1.606-1.632(+0.009/-0.006)
  • 比重:2.95(+0.15/-0.05)

マラカイト

マラカイト玉

マラカイトは、グリーンの縞模様が特徴的な宝石です。
日本では孔雀石として知られており、古くから愛されてきた宝石です。

有名なVanCleef&Arpelのアルハンブラシリーズなど有名ブランドのジュエリーでは、その美しい縞模様をデザインアクセントとして使用されています。

しかしそれ以外ではジュエリーとして使用されることはあまりなく、「再開」「癒し」「魔除け」の象徴としてパワーストーンとして使用されることが多いようです。
そのため、買取・質預かりの現場では、お値段を見込みにくい宝石です。

  • モース硬度:4
  • 屈折率:1.655-OTL
  • 比重:3.95(+0.15/-0.70)

ダイヤモンド・宝石・ジュエリーの買取と質預かりは、大阪・豊中の質屋マルカへ

大阪・豊中の質屋マルカは、ダイヤモンド、宝石を取り扱って40年以上。
米国宝石学会の宝石鑑定資格(G.I.A. G.G.)を持つスタッフが在籍、宝石の価値を正しく判断し、他店に負けない価格をご提示させていただきます。おかげさまで、一般のお客様はもちろん、宝石業者様にもご利用頂いており「宝石に詳しい質屋」との評判を頂いています。

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記事を書いた人

質屋マルカの現役店長

大学在学時よりWEB制作と音楽に興味を持ち、卒業後は歌うプログラマとして会社員/フリーランスとして活動。その後、質屋業界に転身、修行を経た後に大阪・質屋マルカの店主となりました。

貴金属、ジュエリー、時計、バッグなどはもちろん、ちょっと異色な経歴を生かして、パソコンやiPhone、iPad、デジタルガジェット、カメラ、楽器など、幅広い分野を取扱います。

米国宝石学協会の宝石鑑定資格 G.I.A. G.G. を取得。その知識を生かし、「質屋=気軽に相談できる宝石のプロ」を実現するべく日々邁進中です!

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